酒と昆布とわたしたち

日々つくるものとすきなものと黒猫

2度目の17歳へ

お誕生日でした!おめでとう私!

日付が変わる頃からそわそわしてしまうよね、いくつになっても。

33歳最後に観た映画はアデル、ブルーは熱い色

 

全然予備知識なく観たんですけど、いわゆるLGBTQを扱った映画だったです。

というても同性愛がメインテーマでは全然ないので、成人されてる方は誰もが共感できる要素のある恋愛映画でしたね。

冒頭の文学の授業、この映画はそういう映画なんですよっていう示唆があるにしても、こんな授業ほんとにありそうだなと思わせてくれるフランスという御国…!私がフランスに憧れすぎか?

パートナーを愛していても、パートナーの親や友人に違和感があるとパートナーへの違和感になってしまう。それを感じる自分も嫌になるけど、パートナー個人のことは愛している。でもつきまとう違和感。ってとても孤独だよーおんおん🤧

あとパートナーのように生きられないことを不幸だと決めつけられてしまうのもつらいよなあ…できたらしてるっつーの!

みたいなのを3時間使ってじっくり説明してくれるのでしんどかった!美しかったけど!あととにかく主演二人がすごすぎだ!

 

なんてぼんやり考えてたら日付変わってた。そんなもんだ。

私の誕生日、実家ではサボテンの花が咲いたそうだ。

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なんだか素晴らしい年の暗示のようで嬉しい。

父が釣ってきてくれたイサキを塩焼きで朝食に。

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朝から米を炊くのは何年ぶりだろう。34歳初めての食事のためには習慣などくそだ。美味しかった。

 

食後、先述のアデル~に触発されて、買っておいたこいつ↓で髪の毛を青くする。

待ち時間の間見ていた34歳初めての映画は『EXIT THROUGH THE GIFT SHOP』

 

あーおもしろかった!

こういうのでいいんだよ!と思わず井之頭五郎になってしまうおもしろさ。

アートは開かれるべきだし、誰でもアーティストであるべきだと思うけど、こういうんじゃないんだよなあ!って立場的にもなかなか言えないバンクシーかわいそうすぎる。

人が作るものの価値とは。

 

など考えながら、バスに揺られて中華街へ。

国産手作りのせいろを買いにやってきた!念願の!せいろ!価値ある!

せいろといえば有名な照宝へ。

店員さんもめちゃくちゃ丁寧に説明してくださって、とてもよい買い物ができた。f:id:kubo666:20220609143056j:image

竹の2段と蒸し板と蒸し布巾を購入🤗

 

せいろを買ったんだからなにか蒸すものを!

しかもここは中華街だ!

と、息巻いて行ったのは同發

www.douhatsu.co.jp

叉焼まんを購入🤗

ついでだから違う店のも食べてみようと普段中華街に行ってもほとんど食べない肉まんを食べてみる。萬珍樓の。うっま。せいろへの期待が高まりまくる。

 

雨も降っていなかったので、歩いてドンキまで。

大好きなフルーツバウムクーヘンの買いだめのためだ。愛してる。

 

前置きが長々長々の長だが、今年の誕生日のメインはディナーだ。

パートナーとはなんだかんだ11年一緒にいるが、今回初めてレストランを予約するという大人っぽさ満点のことをしてもらった。

 

前菜のホタテと白身魚のムース。


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食べたことの無い美味しさ…!世の中にはまだこんな美味が…ッ!?最初の皿で度肝ぬかれまくり。

 

次はでっかいホワイトアスパラガス


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ソースが全然しつこくないのにまったり濃厚、でもさっぱり。飲める。

他にお客さんがいなかったので、パンで皿をぬぐって食べた。

 

次はタルトフランベ。アルザス地方の郷土料理らしい。


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あーーーーーーこれは日常でワインを飲む人の食べるもの…!

ピザよりも薄い生地に玉ねぎとパンチェッタ?とグリュイエールチーズをかけて焼いてある。生地のパリパリと、甘いやわらかい玉ねぎとチーズとパンチェッタの塩っけ…あーーーーこれはつまみでもおやつでも。白でも赤でもワインと一緒にさくっと食べるもの…!食は文化だなあと、しみじみ。おいしい。

 

コーンポタージュもしっかり素材の味、ワインが入っているのか少し酸味があるのでさっぱり。ガロンで飲める。

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私のメインは子羊。


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パレスチナで食べた捌きたてのラムに負けずとも劣らない格別の子羊。

独特の羊臭はちゃんとあるのに、くさいとは感じない。むしろ食欲をそそる香り。

ミディアムレアよりのレアくらいの焼き加減、肉の美味さが濃くなってるし、脂身はとにかく甘い。羊が私の血肉になっていくのを感じる…!

羊を食べた翌日って羊にまみれて寝た?ってくらい身体中から羊臭がするのに、これは全くなかった。私はなにを食べたの?夢?美味しい夢のソテー?

 

パートナーのメインは牛ほほ肉の赤ワイン煮込み。


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ほろっほろ。

いや、ほろほろなんて言葉では到底おいつけない。ほろほろを音速で超えるやわらかさ。そしてソース!赤ワイン煮込みってどろどろした感じのを想像してたけど、さらさら。なるほど、ほんとに赤ワインで煮ただけのシンプルなソース。なのにそれがとんでもなくコクがあって複雑な旨みがあって美味しい。パンにもごはんにもあうなあ。

 

デザートには飴細工までしつらえてあってびっくり。


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食後のコーヒーの一滴まで美味しかった。

どれも派手じゃないのに手が込んでいて丁寧に作られている料理、こういうものを食べるととても豊かな気持ちになる。

他のお客さんもいなかったので、フランスの食文化をたくさん教えてもらえたのも楽しかった。

 

あの、苦しくてつらくてでも同じくらい楽しくて感情はジェットコースター、頭は回転させすぎて常に煙がでていたような17歳からもう倍生きた。

いろんなことに立ち止まって、咀嚼と消化をゆっくり行えるようになってきたと思いたい。

好きなもの、こと、ひと。改めて噛みしめた日。

おめでとう私!🥳