酒と昆布とわたしたち

日々つくるものとすきなものと黒猫

ねこが来た日

ねこが来たぞおおおおお!!!!

ねこ  has come!!!!!!!

 

いよいよ来たぜこの日が。というかもう昨日だが。

かろうじて4時間の睡眠でねこの受け渡しに挑む荒ぶる私。

 

保護猫ハウスに到着すると、

「朝からキャリーに入って待ってますよ~

待って、聞き分けがよすぎん?涙のお別れしときいや。

てかうちへのハードルあげないでええええ楽しい家じゃないかもしれんだろうがああ

と、いきなりメンタル追い詰められるメンタル最弱の民、わたくし。

 

エサやらなんやらの説明を受けて、Aちゃんの車で我が家へ小一時間のドライブ。

走り始めめちゃくちゃ鳴いてるから、こっちまで悲しくなってきてしまうぜ…と言ったら秒で鳴き止んだ。

聞き分けがいい。

のか、彼の気が済むのか早いのかわからんが、とにかく道中は大変静かであった。

私とAちゃんだけがしゃべり続ける車内。

慣れ親しんだ家を離れた黒いアイツの感傷なぞ無視無視の無視だ。

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ときたまカツアゲ話しかけてみる。ウザそうな顔をされる。

私がうざいデブだと認識させることには成功したようだった。

 

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我が家に着いたら、ぬるりと設置済みケージへ入っていった。

そしてぬるりと一番うえに登る。おお、なんとも猫ムーブ…!

間に合わせで作った青いふわふわがお似合いでなにより。

アルミシートが入っているから多少カサカサ音がするかしらん、お嫌かしらんと思ったけど、そこそこ落ち着いているようでよかった。

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嫌われるのが怖いという5億年ぶりの乙女心を発動させる私を尻目に、Aちゃんがごりごりに写真を撮ってくれた。

おかげでこの大変不快ですフェイスを自分の手を汚さず写真に収めることが出来た。感謝、永遠に。

 

我々は朝から腹が減ったと喚き散らしていたので、近所のからあげと寿司でとりあえずうちにねこが無事ついたよパーティーという名の暴飲暴食会をする。

全員でジョジョ3部のアニメを見ながら、3部がいかにいいかという話をしていると、黒いアイツはその熱気に隠れてそっとケージをでて、我が家の探索を始めていた。

 

おそるおそる歩くねこというものをあまり見たことがなかったので、野性味とバブみが半々といったようなそのムーブメントに私は

かわいいねええええええええと叫んで撫でくりまわしたい衝動にかられたが、Aちゃんにもパートナーにもフルボッコされることが分かりきっていたので、からあげを貪り食うことでなんとか耐えた。

ねこの飼い始めというのは人間の忍耐が試されるのだな。わたしにはいっとう備わっていない能力だ。奥歯を噛み締めてやりすごしていこうと思ったが、詰め物が取れているのを思い出した。なにかほかに犠牲にできる部分を探さなくては。

 

と、思った矢先のこれだ。

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全ての奥歯が砕けそうだし、拳を握っていたら全ての指が手のひらを貫通していただろう。なんだこのまぬけな生き物は。

 

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Aちゃんの持ってきてくれたベッドにおさまる黒いコイツ。

この写真ももちろんAちゃんだ。わたし、嫌われたくない!!!!!!!

 

しかしAちゃんが帰宅後、乙女心は見事に消滅。

あれやこれやと見に行き、話しかけ、触り、見事に彼の中の要注意人物に成り下がった。くそ重うざ女の登場に、その後私が寝るまで彼はケージから出てこなかった。

 

私が寝室に移動するや否や、黒いソイツはねこムーブでぬるりとケージからでて、また探索をしていたらしい。床から私の作業机に飛び乗るのが楽しかったようで繰り返していたときいた。そんなところを見たら私の奥歯は粉々に砕け散ってしまっただろう。あぶないあぶない。

 

寝る前に、そっと、彼のほっぺたのあたりを撫でてみた。

彼は目をつむってじっとしていてくれた。あったかくてふわふわ。

家に自分以外の小さなあったかいものがいるというのは、本当に心が豊かになる。

家をでて7年になる私に、素敵な気持ちを思い出させてくれた黒いアイツ。

名前は、みさき昆布(暫定)。

明日からもねこの素敵さを教えておくれ。